【不動産相続の手続き】

もし不動産を相続することになったら、一体どのような手続きをすればよいのでしょうか?

相続という手続きはそう多く経験するものではないため、何から始めれば良いのか分からない方が多いと思います。

そこで今回は、相続手続きの流れについて解説させていただきます。

 

◆相続財産、相続人の確認

まず、不動産の登記状況、預貯金、株式等、被相続人のすべての財産を確定させます。

相続財産や相続人が後から出てくるとトラブルになる事もあるため、相続の専門家に依頼することが望ましいです。

相続人が一人の場合は単独相続と言い、以下の分割協議などの手続きも必要なく全ての財産が継承されます。

相続人が複数いる場合は、まず遺言書の有無を確認します。

遺言書がある場合、記載された内容の通りに遺産分割が行われます。

遺言書が無ければ相続人同士で、だれがどの財産を相続するのか協議する必要があります。

 

◆分割協議

では、相続財産の分割協議はどのように進めていけばいいのでしょうか。

不動産を相続する際には、主に3つの分割方法があります。

・換価分割

土地や不動産などの遺産をすべて売却し、その換金された金額を相続人で分配する方法です。

この方法では、金銭という形で全ての相続人に平等に相続が行われる点がメリットとなります。

ただ実家などの場合で、その家に住み続けたい相続人がいると換金に反対する可能性があり、換価分割ができないおそれがあります。

 

・代償分割

不動産を現物のまま相続しその不動産の価値分の現金を他の相続人に対して支払うという分割方法です。

対象の不動産に住み続ける相続人がいる場合に有効な方法です。

他に現金などの相続財産があればそれを他の相続人に割り当てることも可能ですが、無い場合には不動産を単独で相続した相続人が、他の相続人に対して現金で支払わなければいけない点がネックとなります。

 

・共有分割

上記どちらの方法でもなく、不動産の持ち分を相続人で共有する方法です。

売却や代償などの面倒な手続き無く行えますが、不動産の共有状態にはデメリットもあります。

大規模修繕や売却などの場合に、相続人全員の同意を得る必要があり後々協議の手間が発生することになります。

相続対象の不動産に特別な思い入れや保有したい事情が無い限りは、相続の時点で売却など処分してしまったほうが良いケースも多いです。

 

◆相続財産の名義変更

不動産を相続するには、相続登記をして所有者の名義変更をする必要があります。

法務局へ申請することとなりますが、相続人及び被相続人の戸籍謄本、住民票や不動産の登記事項証明書、

固定資産税評価証明書など必要書類が多く揃えるのには時間を要します。

今まで相続登記は義務化されていませんでしたが、2021年の民放と不動産登記法の改正により、

2024年4月から義務化される予定となっています。

面倒な手続きのため相続登記をしていない方も多くいましたが、今後は避けられない手続きとなるため、

不動産相続手続きの煩雑さがさらに増したといえます。

 

◆相続税の申告、納付

相続税の申告・納付期限は、被相続人が死亡した日の翌日から10ヵ月以内となっています。

期限内に申告・納付をしなければ、無申告加算税と延滞税を納めなくてはいけなくなったり、

相続税に関する特例が適用できなくなるなどのデメリットがあるため注意しましょう。

 

◆まとめ

今回は不動産の相続に焦点を当ててお話しさせていただきました。

相続はいつ発生するか分からないものですが、少しでも流れを知っておくことでスムーズに対応ができるようになるかもしれません。

また、実際に相続をする際には弁護士や司法書士、相続に詳しい不動産会社のサポートを受けて進めていくのが一般的です。

いざというときに冷静に対応できるよう、早めに親族間での話し合いや専門家への相談を進めておくのもおすすめです。

 

当社お問い合わせ先はこちらより

ページトップへ