コラムcolumn
【世界的なインフレに学ぶ対抗策とは?】2022/11/07
今回は、私(若杉)が、世界的なインフレの今、過去の傾向やデータ
から学んだインフレ時の対抗策を書かせていただきます。
諸物価高騰で、日常生活の中でも紙幣減価を感じる事が増えてきました。
それに連れて、「インフレに対抗する為に米国株投資を」や「不動産はインフレに強いから、投資するべき」といった言説が出てきています。
これについてはどうなのでしょうか。
私の考えですが、株式は「 インフレに強い銘柄、例えばコモディティに相関が強い銘柄なら良さそうだ 」になりますし、不動産は「 需要が堅くて割安に買えているものなら良さそうだ。
ただし全般的な給与が伸びないので、堅調な賃料は期待できないだろう 」となります。
インフレの波
過去のデータから、インフレ時代の推移を見てみると三つの波を伴う事が判ります。
最近のインフレで有名なのは、米国の1970年代です。インフレの指標として代表的な「 ニューヨーク金価格 」で見てみると、インフレが起こる以前の1970年辺りにおける金価格は1オンス辺り概ね35ドル~40ドルで推移しています。
インフレの第一波が起きると金価格は暴騰して、1975年には1オンス184ドルを付けます。この段階で金価格は5年間で約4倍になった訳です。
そしてインフレ第一波の次に、デフレ波が来ます。
翌1976年には1オンス103ドルまで金価格は下落する事になります。
デフレ波が過ぎるとインフレ第二波がやってきます。
過去のデータから見ると、この第二波こそ一番インフレ率が高く、
コモディティの価格が高騰しています。
1980年の正月に金価格は、ついに1オンス681ドルを付けます。
10年で20倍近い高騰になったわけです。
激しいインフレ第二波の次に、またデフレ波がやってきます。
1982年6月の段階で金は、高値から半値近くの314ドルにまで下落します。
その後の1983年1月のインフレ第三波で510ドルまで回復、
といった経緯です。
金価格以外、例えば原油や東京の不動産も似たようなもので、
WTI原油の1970年辺りは1バレル3ドル程度でしたが、
1980年以降は1バレル40ドル、大体13倍にまで高騰しています。
過去のインフレを調べてみて興味深いのは、次のような点です。
1)インフレは途中のデフレを伴いながら、第三波まであった
2)金や原油や東京の不動産など、その後の大不景気に陥った時でも、過去の価格まで下落する事は二度となかった
3)インフレに一番強かったのは、コモディティ。コモディティの中でもゴールド
もちろん、これは過去の教訓ですから、また同じ展開になるとは思いませんが、今後の参考にはなりそうです。
どんな物件ならインフレに対抗できるのか?
では、どんな物件ならばインフレに対抗できるのでしょうか?
私は、以前から書いてきた通りJR山手線沿線の地盤が固いエリアの土地や、
それより郊外の場合でも何か光るもの( 陽当たり良好で閑静なのに駅近く、買い物至便など )がある不動産ならば良いのではと考えています。
上記のような不動産を割安に買えていれば、インフレに連動まではいかないまでも大損する事はないだろう、と思うのです。
いくら人口が激減していこうとも東京の優良な不動産は限られており、ダブつく可能性は低いというのが私の考察点です。
1)地盤が堅くて、災害の影響を受けにくい
2)買い物や交通機関など、利便性がある
3)陽当たりが良く、嫌悪施設がない
こんな土地を東京で探すと、案外少ない事に気が付きます。
しかし、ゼロではないですし、景気状態次第では指値も通りやすくなります。
これらは主に、コロナ禍で資金繰りに困った方から購入したものです。売主は納税や事業資金など、何らかの事情を抱えている事が少なくないので、好景気下では難しくとも不景気下になると指値は通りやすくなります。
過去のインフレ時の傾向、データを基に事前に対策や準備を
行う事が大切です。
弊社では、日本の現状や今後の未透視を考慮して不動産投資
のご案内をさせて頂いております。
是非、一度お気軽にお問い合わせください。