コラムcolumn
【偉大なる司法書士】2023/05/25
先日物件の地目変更について司法書士の方にご相談させて頂きました。
「弁護士との違いは!?」「実際他に何をご依頼できるのか!?」と私自身あまり理解しきれてなかったので、今回の議題として述べさせて頂きます。
・司法書士とは
「登記」手続きの専門家として、法的な安心とスムーズな手続きを提供する方々です。
多くの方にとって人生の一大イベントとなる家の購入、不動産を所有した場合には登記を行う必要があります。相続などで不動産を所有することになった場合も登記が必要です。
また、起業し法人を設立する場合も登記が必要です。設立後の企業運営の中でも様々な場面で登記が必要になります。
司法書士は、このような不動産や商業・法人に関わる登記手続きのスペシャリストです。
・司法書士の役割と業務内容
民事や商事など様々な分野で活動しており、司法書士法(総則 第1章:登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする)に基づいて仕事を行います。
第3条に示されている主な業務は下記の通りです。
- 不動産登記、会社の登記・供託の手続き代理
- 裁判所・検察庁・法務局への提出書類の作成
- 簡易裁判所における訴訟・調停・和解などの代理
- 法律相談、企業に関する法律事務を行う企業法務
- 成年後見事務、多重債務者の救済、消費者教育
我々は主に①についてご依頼し、これには土地や建物の所有権移転や抵当権設定などが含まれます。正確な書類作成と手続きの適切な管理により、不動産取引の信頼性と安定性を確保します。
・弁護士資格と司法書士資格の違い
「弁護士」は「司法試験」に合格した者に与えられる資格です。対して、「司法書士」の資格は法務省が行う「司法書士試験」に合格すると取得できます。
「司法試験」と「司法書士試験」は、勉強する範囲や試験の内容が大きく異なると考えておきましょう。
弁護士資格を取得した者は、「税理士」「弁理士」「行政書士」「社労士」「海事補佐人」としても登録が可能とされています。一方、司法書士が同様の他業務を行う場合は、別途試験の受験と資格取得が必須です。しかし、弁護士資格を保有していても、司法書士として登録はできません。資格としては完全に異なるものです。
司法書士が訴訟に関して行う業務は、「裁判に発展する前の法律相談」や「法律に関する書類作成」までです。
しかし、「認定考査(簡裁訴訟代理等能力認定考査)」の試験に合格し、簡易裁判所での訴訟に対応する能力があると認められた場合は、代理人として手続きができます。
簡易裁判所が取り扱う、140万円以下の民事裁判が対象です。相談する側は、「依頼する司法書士が対応可能な裁判事務であるか」を判断することとなります。
一方、弁護士であれば法律事務業務に対する制限がないことから、さらに幅広い裁判事務に対応が可能です。
・司法書士の今後
司法書士が扱う業務には、機械によって自動化できないものが多く含まれています。相続や債務整理の相談など個別に依頼者の話を聞きながら進めていく業務は、将来も引き続き必要とされるでしょう。
書類作成の手続きが自動化され、専門家以外が自分で対応できるようになったとしても、司法書士の法律知識が生きる場面は多いはずです。
司法書士は法律系の資格のなかでも業務内容が多様で、将来性はあるといえます。特に、法務局の認定を受ける「認定司法書士」は簡易裁判所の民事事件に関わる手続きも可能です。一般的な司法書士よりも、さらに幅広く活躍できるでしょう。
【司法書士になれる人の要件】
1.司法書士試験に合格した人
2.裁判所書記官や法務事務官などとしての経歴10年以上、または簡易裁判所判事副検事としての経歴5年以上で法務大臣の認可を受けた人
・司法書士の重要性と利点
司法書士の存在は、法的な手続きや書類作成における重要な利点をもたらします。
細かい専門的な書類を漏れなく、理解・提出しなければならない中で、一つ一つ調べながらしていると時間も要するため、分担すべきだと考えております。
また、話やすい、かつ我々としては不動産の知識のある司法書士の方々にサポート頂いているため、スピード感を持って対応する事も可能となっております。
是非、相続など不動産購入、売却のご依頼も弊社にご相談下さいませ!