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【リバースモーゲージとは? メリットや仕組みを解説】2023/03/17
皆さんは「リバースモーゲージ」という言葉を聞いたことはありますか?
主に老後の資金を確保することを目的に利用されるローンの一種で、最近は住宅ローンからの「借り換え」を行う方も増えています。
いったいどのような仕組みなのか、またどんなメリット・デメリットがあるのか見ていきます。
■リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、ローンの一種ですが一般的なローンとは返済方法が異なります。
一般的なローンは自宅等の財産を担保に入れて融資を受け、毎月元本と利息を返済していく形です。
対してリバースモーゲージは、自宅を担保に融資枠内で一括または定期で融資を受け、元本の返済は死亡後に自宅の売却代金で返済、もしくは相続人による現金での一括返済となり、存命中または契約期間中は毎月利息のみの返済となります。
自宅を担保に融資を受けながらも住み続けることができ、月々の返済負担も少ないため、主に老後資金の確保に役立てられている融資方法です。
「リバース」は「逆」、「モーゲージ」は「抵当・担保」を意味する言葉で、元金を最後にまとめて返すという一般的なローンと逆の性格を持つことからこのような名前が付けられています。
■リバースモーゲージのメリット
この仕組みのメリットは次のようなものがあります。
・自宅に住み続けながら資金確保が出来る
定年退職し年金収入だけで生活するのには資金面の不安がありますが、借入も難しくなるため自宅の売却を検討される方も多いです。
リバースモーゲージであれば、自宅を手放すことなく融資で資金調達が可能になります。
・毎月の返済が利息のみのため、負担が少ない
一般的な融資であれば毎月元本の返済があるため、一時的に資金を確保できてもその後の返済で生活が苦しくなることがありますが、
リバースモーゲージの場合、元本の返済は死亡後か契約期間満了後の一括返済のため、月々の負担が軽くなるのが特徴です。
住宅ローンの返済が負担になっている方も、リバースモーゲージを利用して借り換えを行うことで返済額を大幅に減らすことが可能です。
■リバースモーゲージのデメリット
・長生きした場合の返済リスク
リバースモーゲージは死亡後に自宅を売却して返済することが一般的ですが、金融機関によっては契約期間(最終返済期限)が設けられているケースがあります。
長生きすることは大変喜ばしいですが、存命中に契約期間が終了してしまった場合、元金と利息を一括返済しなければなりません。
返済できなければ、契約者が存命でも自宅を売却して一括返済する必要があります。
・担保不動産の価値下落リスク
不動産の評価額は基本的に毎年見直されており、その評価額によって融資の限度額も変わります。
何らかの理由により担保不動産の価値が下落すると融資限度額も下がってしまい、仮にその時点までに評価額を上回る額を借り入れている場合、超過額を返済する必要があります。
・金利上昇のリスク
リバースモーゲージでは、変動金利が採用されていることが多いです。
そのため、契約期間中に金利が上昇すると、月々の利息返済額が上がったり、当初の想定より融資を受けられる金額が少なくなるといったリスクもあります。
■まとめ
リバースモーゲージを活用すれば、自宅に住み続けながら老後資金の準備ができるので、安定したセカンドライフを送ることが可能になります。
その反面、上記のデメリットも存在する制度ですので、利用前にご家族や金融機関とよく話し合って商品を選ぶことが大切です。