【任意売却とは?競売との違いとメリットを解説】

不動産購入時のローン返済が滞った場合、「競売」と「任意売却」の2つの方法があります。

それぞれ方法は異なりますが、対象の不動産を売却してローンの返済を行うことになります。

今回は任意売却のメリットや競売との違いについて解説していきます。

 

■競売、任意売却とは?

「競売」とは、返済が滞ったローンを回収するために、裁判所が不動産を差し押さえて売却を行うことです。

住宅ローンなどの返済を数ケ月滞納した場合、融資をした金融機関等の債権者が裁判所に申立てをすることで競売手続きが始まります。

裁判所が買い手を公募し入札形式で行われ、最高額の札を入れた入札者に売却されます。

競売は法的手段で強制力があるため、売却時期や残債の返済方法などの諸条件について交渉の余地がありません。

 

対して「任意売却」とは、返済が滞ったローンを対象不動産の売却によって返済するという点は競売と同様ですが、一般的な売買と同じく不動産会社に依頼して売却活動を行うことになります。

売却条件について、ある程度所有者(債務者)の希望も通すことが出来るのが特徴で、競売に比べてメリットが大きい売却方法です。

任意売却は、競売を避けるために行う売却活動と言えます。  

 

■任意売却を行うには

ローン返済が滞ると、まず金融機関から督促状が届きます。

そこで一括返済が出来ない場合、放っておくと競売の手続きが進められてしまいます。

なので、督促状が届いたらすぐに任意売却を得意とする不動産会社に相談しましょう。

その上で不動産会社と売却価格等の諸条件を決めて、債権者へ交渉を行います。

ここが最も重要な部分で、債権者全員の同意が無ければ任意売却を行うことは出来ません。

残債の返済方法や債権者への分配など、計画性、実現性のあるプランで交渉し、任意売却を承諾してもらいます。

競売手続きが進んでいても、債権者の同意を得られれば競売手続きを取り下げてもらい、任意売却に移ることも可能です。

 

■任意売却の特徴

上述した通り、任意売却は競売よりメリットが大きいです。

どのようなメリットがあるのか、以下で見ていきます。

 

・所有者の情報が知られることが無い

競売の場合、物件や所有者の情報が新聞やインターネットに掲載されますが、任意売却では一般の不動産売買と同じ形をとるため、周囲の方や職場等に滞納した事を知られずに売却活動が出来ます。

 

・市場価格で売却できる

通常の売却物件として市場に出すため、適切な市場価格で売却できるケースが多いです。

競売の場合は、一般的に市場価格の7割程度での売却になると言われています。

入札手続きが複雑で手間がかかる上に、競売のスケジュールに合わせて動かなければいけないため、

十分な情報収集が出来ずにリスクを考えて相場より低い価格での入札が多くなるためです。

 

・所有者の意向を反映できる

売却時期、買主、価格等の条件に所有者の意向を反映できるのも任意売却のメリットです。

競売の場合は、それらすべてが裁判所により決定され強制的に進められます。

対象不動産が自宅の場合は引っ越し先も検討しなければいけませんが、売却時期を調整することで余裕をもって引っ越し手続きを進めることが可能です。

 

・引っ越し費用などを売却金額からまかなえる

債権者との交渉次第ですが、売却代金から引っ越し費用をまかなうことも可能になります。

競売では、売却代金はすべて残債の返済にあてられてしまい、一切の費用を受け取ることなく引っ越しをしなければいけません。

 

・売却活動の手間はかかる

上記のメリットがある反面、自ら売却のために動かなければいけないという面もあります。

不動産会社への相談や、債権者への交渉等、通常の売却活動より手間がかかることが多いです。

裁判所がすべての手続きを行う競売では、所有者の意思は反映されないものの、自ら何かを行う必要はなく売却活動が完結します。

 

■まとめ

所有する不動産が差し押さえられた場合、競売と任意売却を選ぶことが出来ますが、メリットを考えると任意売却で進めていく方が必ず所有者様の利益に繋がります。

ただ、複雑な手続きもあり専門的な知識も必要なため、任意売却が得意な不動産会社に相談して進めていくべきです。

弊社では無料でご相談を承りますので、お気軽にご連絡ください。

 

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