【外壁の可能性_種類について】

本来、築古アパートを壊して建て替えるというスクラップアンドビルドの考え方が多い中で、弊社では外壁・内装工事に手を加えて、再生させるスキームを取っております。

地震大国においてある程度は耐震性が高くすべきではございますが、実際建物を建てる上でいくつか基準がある中で、築40年以降で新耐震基準であれば物件としての強度はある程度保たれると考えております。

※個人の見解です。

 

今回は外壁について外壁修繕の重要性と効果の観点から外壁の種類についてご紹介させて頂きます。

外壁は私たちの住まいを守る最も重要な要素の一つです。しかし、時間とともに外部の気候条件や経年劣化の影響を受けて、損傷や劣化が進行します。このような状況では、外壁修繕が必要となります。

また収益性の観点からも入居率の部分でも大きく左右されるので、外壁の種類や色も綿密に計画立てて選ぶ必要がございます。

ただ、外壁修繕は、見た目の美しさだけでなく、住まいの安全性や快適さを確保するためにも非常に重要です。まず、外壁の劣化が進むと、雨水や湿気が建物内部に浸入し、カビや腐敗の原因となる可能性があります。これにより、室内の空気品質が悪化し、住んでいる人々の健康に影響を与える恐れがあります。

・外壁の種類

  • 窯業系サイディング

一般的な日本の戸建て住宅の7割以上に使用されている外壁材が窯業系サイディングです。

レンガ調やタイル調、木目調、石目調などバリエーションが豊富で、デザインによって見た目の印象が大きく異なります。

大量生産ができるため、ほかの外壁材より価格が安いのも特徴です。

工場であらかじめ成型された素材を壁に張り付けていくため工期は短く、耐火性にも優れるなどいろいろなメリットがあります。

一方、素材自体には防水性がないので、塗装が剥がれてくると防水性が低下してしまう点がデメリットです。

 

  • 金属系サイディング

窯業系サイディングには及ばないものの、近年シェアを伸ばしてきているのが金属系サイディングです。

金属の種類によって差はありますが、比較的耐久性があり、腐食にも強いとされています。

住宅用としてはガルバリウム鋼板製が多くを占めており、強度が高く耐用年数が長い点や、断熱性や防音性、耐震性に優れる点、アルミやスチールよりも安価な点などから人気があります。

 

  • 樹脂系サイディング

国内シェアはわずか1%ともいわれるほど知名度は低めですが、ほかのサイディングよりも耐久性に優れ、20~30年は持つといわれています。

塗装やボード同士を繋ぎ合わせるシーリングという作業が必要ないので、メンテナンスの手間もかかりません。

デメリットとしては、国内で取り扱っている業者が少なくデザインも限られている点が挙げられます。

 

  • 木質系サイディング

木質系サイディングとは、木で作られた薄い板状の外壁材です。無垢材の表面を加工することで防火性や耐久性を高めています。

ただし、木材であることから腐食に弱く、きちんとメンテナンスをしないと劣化を早めてしまいます。

窯業系や金属系と比べると加工の手間などから価格が高いです。

 

  • モルタル

モルタルは、1980年代までは国内主流の外壁材でした。しかしサイディングが広まってからは、その普及率は減少傾向にあります。

モルタルのメリットとしては、不燃性のため有毒ガスを発生しない点、壊れにくい点、色や仕上げ方のバリエーションが豊富な点などが挙げられます。

その反面、経年劣化によってひび割れがしやすく、剥がれや浮きなどが目立ちやすいことから、メンテナンスの手間がかかる点がデメリットといえるでしょう。

 

  • タイル

タイルは粘土などを焼き固めたもので、耐用年数が長いのが特徴です。

硬くて傷が付きにくいなど丈夫なほか、耐久性、耐水性、耐火性にも優れ、半永久的に長持ちするといわれています。タイル自体は丈夫ですが、地震などでタイルが剥がれ落ちて割れてしまう場合もあります。

また、素材自体が非常に重く、建物の構造的な負担になってしまう点もデメリットといえます。

 

  • ALC

ALCとは、発泡剤を混ぜて細かな気泡を含ませ、軽量化したコンクリートパネルです。

従来は鉄骨造りの外壁や床、屋根などに使われていましたが、最近では一戸建て住宅の外壁にも使用されています。

耐火性や断熱性に優れ、パネルの内部に補強材として金網が入れ込まれていることから高い強度を誇ります。重さはコンクリートの1/4程度と軽く、住宅にかかる負担は小さめです。デメリットとしては、防水性が低いので、仕上げ材で保護する必要がある点、シーリングが甘いと雨漏りが生じてしまう点などが挙げられます。

 

まとめ

外壁修繕は、予防的なメンテナンスとして捉えるべきです。定期的な点検やメンテナンスを怠らず、問題が発生する前に対処することで、より大きな被害や修繕費用を防ぐことができます。外壁は住まいの最も外側に位置するため、気候条件や外部からの影響を最も受けやすい部分です。そのため、こまめなケアと修繕を行うことは、住まいの維持と長寿命化につながる重要な要素です。

外壁修繕は見た目の美しさだけでなく、住まいの安全性と快適さを確保するために欠かせないものです。定期的な点検とメンテナンスを通じて、外壁の劣化や損傷を早期に発見し、適切に修繕することが重要です。

弊社でも1000戸以上管理物件があることから、建物診断や売却の観点でも是非ご相談下さい。

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